2013年4月1日月曜日

エイプリールフールのネタ



ネタばらし




エイプリールフールは終わりました。
ゴメンナサイ、この機関車はイギリスの機関車で日本の機関車ではありません。

この機関車の正体はイギリスグレートノーザン鉄道で使用されていた急行テンダー式蒸気機関車でした。
設計者の名前「パトリック・スターリング」から"スターリング・シングル"という形式です。

当時の英国の蒸気機関車では高速走行のために大きな1組の動輪を持った機関車「シングル・ドライバー」が一時的に流行していました。


平均時速で50マイル(約80km)を出せる急行列車用の機関車として設計され、1870年から1895年にかけてドンカスター工場にて53両が製造されました。
動輪の大きさが8フィートほどであることから「エイト・フーター」のあだ名で呼ばれていたそうです




当時としては、かなり速度の速い機関車として知られていて、
ロンドン~エディンバラ間の有名な急行列車「フライング・スコッツマン」の運用についていたそうです。


現在はイギリスヨークイギリス国立鉄道博物館1号機が保存・展示されています。




英国蒸気機関車の中でも洗練された優デザインの機関車で、また急行の運用についていた
当時の車両であるためかフィクション作品に登場することが多いです。一例を挙げると、


きかんしゃトーマス
女性人格の蒸気機関車、「エミリー」として登場。
名探偵コナン
名探偵コナン劇場版第6作「ベイカー街の亡霊」の終盤に、当機関車をモデルとした蒸気機関車が登場。


といった作品があります。
トーマスの影響で有名だったのか、意外と皆さんご存知でしたね♪
ただ、本当に信じてしまった人も居たみたいですね。。。ごめんなさい。

今回の記事の内、ウソである内容は「この車両は日本の車両ではない」
というだけで、日本鉄道の経歴や付番方法などといった部分は本当です。
史実に忠実にこの機関車を当て込みました。
ただ、付番方法を纏めたりなど結構頑張って作ったのでw日本鉄道の機関車についてはまた次回、別の形式を紹介したうえで、今回と同じ内容を再録&加筆しようと思います。

今回のネタの内容は→コチラをお願いいたします。

たまには外国の蒸気機関車も良いものですね♪
でもこのブログでは日本の機関車とはいえ外国製蒸気機関車が殆どを占めているので、
いつもと変わらない、似たようなものですがw





2013年3月15日金曜日

形式7010/7030



鉄道作業局時代のバルカン・ファウンドリー7030。下のメーカー竣工図と比較して、煙突が既に加工されているのが判る。



今日の古典機 2012/03/10  形式7010/7030 



「姉妹機・兄弟機・ライバル機シリーズ」と題して、ある車種とある車種を比較しながら、
古典機の深い世界を知っていただこう、という企画の第5回目。


創業間もない京阪神間(1877年開通)に導入された初の「貨物用」テンダー機関車で、
形式は分かれてしまったがほとんど同一スペックで英国Kitson社と、Vulcon Foundly社に各社4両ずつ、計8両が発注されました。ほとんど外見に違いはありませんが、唯一前面の煙室扉のヒンジの形状がわずかに変わっています。

当時の様式に従い、ブレーキはテンダーにしか設置されていません。


バルカン・ファウンドリー7030のメーカー竣工図。


英国の機関車についてはあまり紹介したことが無かったので軽く触れておきます。

●7010形を製造したKitson社(キットソン・キッツオン)は英国にあった、歴史の古いメーカーで、
国内への輸入総数はわずか4形式27両しかありませんが、初期の鉄道で活躍したこと、
長生きしたものもあって数の割には有名なメーカーです。
製造した形式は代表的な1800形(大阪交通科学博物館に保存車あり)、本形式7010形、7450形
以前このブログでご紹介した5130形があります。
1形式1様式のオリジナルが多く、その後の増備は1800形一形式しかありません。
増備分は他社に取られてしまうこともしばしばありました。

●7030形を製造したVulcan Foundly社(バルカン・ファウンドリー)も英国のメーカー。
1号機関車150形を納入したメーカーとして有名ですが、
こちらも我が国への輸入形式は少なく3形式23両、うち一大グループを形成したA8の700形が18両で
他1号機関車150形が1両、本形式が4両しかありません。
ただ、世界的には数多くの機関車を納入していてその数は1961年までに6000両を超えたとも言われます。


キットソン7010。唯一の見極めポイントは前面の煙室扉だ。

話を戻して、テンダー機はあまりその後の譲渡などの展開に恵まれないものですが、
小回りが利くからか8両中実に5両もの機関車が私鉄へ譲渡されています。


Kitson製の7010, 7011は、191411月に石狩石炭(1915年(大正4年)に美唄鉄道に譲渡)に払下げられ、芦別鉱業所専用鉄道で使用されたあと、

70101946年(昭和21年)に三井鉱山(株)に譲渡され、東美唄鉱で使用されました。
1947年(昭和22年)には同社の美唄鉱業所(南美唄)に移り、1952年(昭和27年)10月まで長く使用されました。
70111940年(昭和15年)に樺太の三菱石炭油化工業(株)に移りました。(太平洋戦争後の消息は不明)



Vulcan Foundly社製の7032, 7033は、19154月に越後鉄道(現在のJR越後線、弥彦線)に払下げられ、同社の8, 9となったものの、
9(7033)19158にボイラー爆発事故を起こし大破してしまい廃車に。
その代わりとして19163月に7030が代わって引き渡され、2代目の9となりました。

1927年(昭和2年)10月には、越後鉄道が買収・国有化されたため、両機は国有鉄道籍に戻り、再び「7030形」となったものの、旧番には戻らず、
番号順に7030, 7031(いずれも2代目)となりました。しかし、1929年(昭和4年)10月には、両機とも廃車解体されています。

一方で、輸入してすぐの1876年には、Kitson社製の2両が旅客用への転用の為、神戸工場で旅客用の4-4-0テンダー機に改造されました。そちらは次回説明したいと思います。


末期、美唄鉄道で活躍し人気を博したキットソン7010。砂箱はボールドウィン製の流用のようです。


ひとことコメント:最近タンク機多いなと感じたのでテンダー機関車を。
実に優雅で、気品の感じられる魅力的な形態をした機関車ですねぇ。
この機関車は実物よりも模型のが有名ですかね、あるモデラーの古典貨物列車の作品。
小型レイアウトに1両欲しいですねぇ。。どこか製品化を。。。(あれ、これ何度目かなw)


週2回くらいで更新していく方針にしました。。。忙しくてw










2013年2月26日火曜日

形式210








今日の古典機 2012/02/26  形式210 



「姉妹機・兄弟機・ライバル機シリーズ」と題して、ある車種とある車種を比較しながら、
古典機の深い世界を知っていただこう、という企画の第4回目。



形式210は、米国ピッツバーグ(Pittsburgh)社から徳島鉄道に3両導入された軸配置2-4-2(1B1)のタンク機関車です。

前回紹介した形式3400とは、動輪数以外、寸法やデザインなどがほとんど同調しています。
これは、クラウスの形式10や1400/1440のときの例と同じで、外見のみならず構造・軸重・取扱がほとんど同一で、ただ性能的には動輪数により牽引力だけが違う、というもの。
画期的で効率的な製造法ですが、実際こういった方法で製造を行ったメーカーは、(日本に入ってきたものだけを比較して)数少ないです。

ピッツバーグ社は、前回紹介した形式3400を23輌も輸出しています。10年間にも渡る長い間製造され、これらは、ほとんどマイナーチェンジも行われず製造が続けられました。
10年もあれば技術革新があって然るべきです。10年間も揺らがない緻密、かつ強い設計への自信があったからこそ、本機関車が派出し生まれた理由だと思います。
この機関車は、そんな「ピッツバーグの自信」を裏付ける形式かもしれません。

また、ピッツバーグの機関車は荒削りな米国の気風に逆らい、頑固で機能重視な形態をしています。同じことをドイツ・クラウス社の10・1400/1440にも言えるでしょう。
クラウス・ピッツバーグに限らず賢く堅実で機能重視なメーカーはこぞって機関車の規格化へ道を進めました。
後に日本車両や汽車会社といった日本の大手メーカーもこの手法をとって会社を大きくしていくのです。




話を戻して、この機関車は少し面白い来歴を辿っています。

徳島鉄道に発注された3輌は、甲1形1 - 3)と称し活躍したものの、1906年(明治39年)に国有化されて官設鉄道の210形210 - 212)となりました。
しかし、少数形式淘汰の方針により212が小野田鉄道に、210, 211は美祢軽便鉄道に払下げられ、兄弟達?は離ればなれになってしまいました。。
そんな折、210, 211が移った美祢軽便鉄道(旧軽便鉄道法による軽便鉄道で軌間はサブロク)はこれまた国有化され、なんと、機関車は212の居る小野田鉄道に譲渡されることになりました!
まるでメロドラマのヒロインのような「運命の再会」ですね!「小野田の奇跡」!

ただほんの数ヶ月で、212は入替りに宇部鉄道に譲渡されてしまい、またまた離ればなれになってしまうんですが。。。。数奇な運命ですね。


経歴










ひとことコメント

とても素晴らしい形態のBタンクですね!いやぁ。。。うっとりするほど美しい機関車だと思います!
同じBタンクの中でも大動輪として有名な900・950とはまた違った、独特の面持ち。シビレますねぇ!

3400を語る上でも、ピッツバーグというメーカーを語る上でも重要な機関車だと思うんですが。。。
なんと片野正巳さんの「1号機関車からC63まで」には掲載されてないんです!判ってないなぁw
改訂版が出た際には是非とも追加して欲しい機関車ですねw




※筆者多忙につき不定期更新にしました。。ごめんなさい。。

定期的に記事を書くというのは大変難しいことですね。。。
日記も3日続かないような人間ですから目に見えたことではあったのですがね。。。
勢いで行動しちゃ駄目という事です。。ハイ。。





2013年2月19日火曜日

形式3400








今日の古典機 2012/02/19  形式3400 




「姉妹機・兄弟機・ライバル機シリーズ」と題して、ある車種とある車種を比較しながら、
古典機の深い世界を知っていただこう、という企画の第3回目。
当分忙しい事が続きそうなので更新が不定期になるかもです。。ゴメンナサイ。。。



形式3400は、米国ピッツバーグ(Pittsburgh)社から南海鉄道と播但鉄道、豊州鉄道、横浜鉄道に23両導入された40t,軸配置2-6-2(1C1)のタンク機関車です。



先にピッツバーグ社について簡単に解説をしておくと、ピッツバーグ社は世界の「鉄鋼王」として名高いアンドリュー・カーネギーが創設した機関車メーカーです。
しかしながら工場の規模は決して大きくなく、生産能力が高くなかったため官鉄には一輌も納入できずにいました。
ただ品質はボールドウィン社よりもはるかに高く、(米国メーカーの中では高品質として有名な)スケネクタディ(のちにアルコに統合)とほぼ拮抗した腕前でした。
後にアルコ(American Locomotive米国内で、最大手ボールドウィンに対抗するため中小メーカーが集結してできた会社)に統合されました。



この機関車は、そのピッツバーグ社の代表機関車です。(一番有名な機関車は別ですがw)
最初に南海鉄道と播但鉄道に納入されたのは1896年(明治29年)、
最終的に横浜鉄道に納入されたのが1907年(明治40年)ですから10年近くも同じ形式が製造され続けたことになります。
まさに同社のスタンダード。最後に横浜鉄道に納入された時には、既に会社はアルコに統合された後でした。

ピッツバーグの機関車としての特徴は、デザインがとても洗練されていて、力強さの中にも技術への自信が感じられるところでしょうか。
特にこの機関車は秀逸で、「1号機関車からC63まで」の片野正巳さんが解説内で「群を抜いて姿かたちの良い」と評されるほど。


特記事項として後年の近代機C55などが採用した「水かきスポーク(リム強化スポーク輪心)」をピッツバーグの機関車は“全機”使用しています。
丈夫で長持ちする水かきスポークは製造に高い技術力が必要です。それができたのは、親会社が鉄鋼王の大企業で金銭的余裕があったからに他なりません。

米国型機関車は、力強い反面、粗悪な作りで耐久性に難があるとよく言われます。
現に米国型機関車はその導入数と比較して、とてもとても保存車が少ないです。
でも、ピッツバーグの機関車は質の良さが買われその多くが晩年まで使用され、形式2850は現在も東京都の東品川公園に保存されています。


空気制動機を強いられて、見た目がガラリと変わった末期。原型も魅力的ですが、空制後はまた違った魅力があると思います。
(西尾克三郎氏撮影)


ひとことコメント: 「姉妹機・兄弟機・ライバル機シリーズ」というのをやろうと考えて、
頭の中で真っ先に浮かんだのがこの機関車と次回紹介する1形式でした。
クラウスよりも先に浮かんだことに自分の頭の回路を疑いたくなりますがw

次回はこの機関車の兄弟機を紹介したいと思います。
質の良いとされる会社は、どこも同じようなスタンスを取ります。ピッツバーグ社も例外ではありませんでした。。。。




2013年2月12日火曜日

形式1400/1440








今日の古典機 2012/02/12  形式1400/1440 







「姉妹機・兄弟機・ライバル機シリーズ」と題して、ある車種とある車種を比較しながら、
古典機の深い世界を知っていただこう、という企画の第2回目。

形式1440と、その改良型として製造された形式1400について紹介していきたいと思います。

1890年(明治23年)、九州鉄道が導入した独クラウス(Krauss)社製の0-6-0(C)形の*サイド・ウェルタンク機関車。のちに阪鶴鉄道なども同型機を導入しています。
九州鉄道に27輌、阪鶴鉄道に2輌導入され、いずれの会社でも形式10とともに主力機として活躍しました。
 
*サイドの水タンク以外に台枠内にもボトムタンクなどと呼ばれることもあります。ドイツ型に多く、その後の日本のメーカーも多数模倣しました。

  まだバッファー装備の九州鉄道時代。タンクの短い1400形です。(I.Wコレクション

パッと見、昨日紹介した形式10をそのまんまCタンクにしたような形状であることが判ると思います。
そうなんです。動輪数こそ異なりますが、外見のみならず構造・軸重・取扱がほとんど同一で、ただ性能的には牽引力が違う、というもの。

クラウス社が決めた規格に、発注先の事情や要望によって少しだけ仕様を変更するこの製造法は、
今でこそ当たり前になりつつありますが、当時は発注書をもとに一から設計するのが当たり前の時代、
画期的かつ効率的な、まさしくドイツ流の製造方法と言えるでしょう。

  前期形の1440形と後期形の1400形はサイドタンクの長さに差異があります。
後に1440形となる、九州鉄道の初期の8両は、サイドタンクの長さが短く
1400形となる九州鉄道の後期型14両はサイドタンクが長く、第1動輪中心までの長さとなっています。
 面倒くさいところですが、1440形に編入された阪鶴鉄道の2両はサイドタンクの短い前期型です。

 役所のミスでしょうか。わかりづらいですね。

当機関車も形式10と同じく、大変使い勝手の良い機関車として、1輌を除く27が民間に譲渡され、
鹿島参宮鉄道(のちの鹿島鉄道)に残った1412が、栃木県おもちゃのまちのトミーテック本社事務所内に保存されています。

 「ミュンヘンで誕生して以来、一生を九州に仕えた<制服の処女>」 産業セメント1440号 (西尾克三郎氏撮影)



 ひとことコメント: まさに「兄弟機」と呼ぶにふさわしい2つの機関車を紹介しました。
「機関車の系譜図」内の臼井茂信さんの評から言葉を引用させてください。
 
「<クラウス>に限らないが一般にドイツ製機関車のデザインはアメリカ製機関車のように粗野で無鉄砲さもないかわりに、イギリス製のように気取った優美さもない。ただガッチリした融通のきかない堅実なものが多く、理論と実験に重きを置き、新奇なことを好んで採用した。しかも各部の設計は自信に満ち、材料の吟味もさることながら、必要以上に部材を厚くしたり太くしたりすることはなく、一見甚だ弱々しいが芯はじつに強いというのが特徴である。その典型的な製品が<クラウス>であり10/1440の系列で代表される。」 



日本人とドイツ人は良く似てると言われます。真面目で勤勉であると。

そういった設計理念やフォルム・いったものが日本人にはとても馴染み深く共有できる部分であり、

この機関車が愛されてきた深層心理である気がします。 

保存車もありますので、是非おもちゃのまちへ訪れてみてはいかがでしょうか?
 

形式10


留萌鉄道で最後の仕業に励む15号(西尾克三郎氏撮影)





今日の古典機 2012/02/11  形式10






 今日からは、「姉妹機・兄弟機・ライバル機シリーズ」と題して、ある車種とある車種を比較しながら、
古典機の深い世界を知っていただこうと思います。

形式10、ドイツのクラウス(krauss)が、1898年、九州鉄道開業時に導入した25t、Bタンクの機関車です。

九州鉄道は開業に当たってドイツの技術者を招いたことから、ドイツ型の機関車を導入しました
開業に当たって当形式と、独ホーヘンツォレルン社(Hohenzollern)の形式45とを比較使用され、
この形式の増備が決定した経緯があります。


(当時先に開業していた日本鉄道はイギリスの技術者を招いたのでイギリス型主流、官営幌内鉄道→北海道炭鉄道はアメリカの技術者を招いたのでアメリカ型主流です)

手ごろな大きさ且つ大変つくりが良く、高性能な機関車で、 当時としては20と言うなかなかの大所帯になり九州鉄道の主力機として活躍しました。

九州鉄道での評判を耳にし川越鉄道甲武鉄道両毛鉄道などでも同系機が5輌導入されています。


25輌にも及ぶ大所帯の形式であるため、製造期によって仕様に差異があります。
ボイラー上にある砂箱は、初期の7両は小型の円筒形タイプのものを装備していましたが、以後の増備車は勾配区間用に容量約2倍の箱型に変更されました。
 製番のラスト8両の車体については通常のリベット仕上げではなく、平頭鋲を使用して表面を平滑に仕上げたフラッシュ仕上げでした。




 古典機と言われるとこの機関車か1号機関車(形式150)かを思い浮かべる方は多いと思います
それもそのはず、4両もの保存車両が各地に残されています。

 
・九州鉄道15  北海道 沼田町ふるさと資料館 (留萌鉄道15
・九州鉄道17号 栃木県 那珂川清流鉄道保存会(留萌鉄道17
・九州鉄道19号 大分県 宇佐神宮境内(大分交通 26)
・川越鉄道2号   山口県 防府駅鉄道記念広場(防石鉄道 2)

これだけ保存されている古典機関車は他に例が無く、長寿命で愛された機関車といえますね。


 明治期の写真。(I.Wコレクション)バッファーや古風なテールライトにも注目。

ひとことコメント:記事遅くなってしまい申し訳ありませんでした。。
機関車の系譜図、臼井茂信さんの言葉を借りると「走って速く 引いて強い小妖精」。
まさに妖精。クラウス10は古典機界の妖精であり、アイドルですよね。
 その人気の秘密は高品質・長寿命で保存車が多いこともありますが、
やっぱり、形態的な魅力がとても感じられる機関車だと私は思います。

せっかく那須清流鉄道保存会で保存されて関東からも見に行きやすくなったので、実機に会いに行きたいですねぇ。。。 春には行けるでしょうか。。。

「姉妹機・兄弟機・ライバル機シリーズ」の第一弾にふさわしい機関車、明日は勿論あの機関車を紹介します



 

2013年2月8日金曜日

古典機に興味を持ったら?

私がこのブログ・twitterアカウント「今日の古典機 蒸気機関車bot (@Old_locomotive)」を開設して、
もうすぐ10日となります。 古典蒸気機関車の魅力を少しでも多くのひとに伝える伝道師になれたら、
という気持ちでこのような途方もなく面倒くさい(笑)企画を始めてしまいました(笑)

 たった数日間ですが、これだけ反響があるとは私自身、驚きを隠せません。
私自身、まだまだ不勉強ですので色々お見苦しいこともありましたが。。応援よろしくお願いします。

週に1回はコラムを書こうと思っています。今回はその第1回目。






今日の古典機 2012/02/08  【コラム】古典機に興味を持ったら?資料の紹介 










今日は、古典機に興味を持ったらどんな本を読むと良いか。という事でお勧めの本を紹介したいと思います。

いかんせん、古典機はマイナー中のマイナーな部類であり、かつ古い趣味ですので、
手に入る資料も限られてしまいます。 なるべく今、手に入るものを厳選して記事にしまています。

●入門編

『1号機関車からC63まで 細密イラストで綴る日本の蒸気機関車史』 

片野正巳・ネコパブリッシング  定価 3800円

  

(画像をクリックするとローソン販売ページへ移動します)

TMS(鉄道模型趣味)や、RMM誌などでイラストを数多く描いてきた片野正巳さんが、わかりやすく簡潔な解説文章を添えて蒸気機関車(ほぼ)全形式をまとめた、楽しくも美しいイラスト集です。
製作理念は「ビジュアルに楽しく、誰でもが概観できる蒸気機関車歴代記」ということで、
古典機趣味・蒸気機関車趣味の入門書として、誰にでも薦められる、近年において最高の名著です。

「編集長敬白」の名取編集長の紹介はコチラ 中身も少し写っています。

ちなみに、この本は製造年や比較形式などで掲載順がばらばらなのが難点でした。
ゆうえんさんが形式順インデックスを公開しています。



図書館でも何でもいいので、まずはお手にとって読んでみてください。
この本でカラフルに塗られた機関車を見て、私はとても衝撃を受けました。
3800円と決して安くはない値段ですが、その数千倍以上の価値がある本です。




『交通博物館所蔵 明治の機関車コレクション』 

 機芸出版社 4791(7netでは特別価格?3150



 (画像をクリックすると7net販売ページへ移動します)

鉄道模型趣味などでお馴染み、機芸出版社より刊行されている写真集です。
初版が1979年の年季モノですが、数年前に増刷がかかりましたのでいまでも十分入手可能です。
(最寄の書店に問い合わせしてみるのがネット書店よりも早いと思います。)

岩崎・渡邉コレクションとして名高い写真、詳しい解説とともに大きなサイズで堪能できる写真集です。

 綺麗で鮮明な写真と素晴らしい機関車の数々に息を呑みます。とにかく素晴らしい写真の数々。
ハードカバーで少しお高め ですが、とにかく素晴らしいの一言。「機関車のしさ」が堪能できる一冊です。



 明治時代の実業家 岩崎輝弥渡邉銀行創立者の一族・渡邉四郎氏とともに写真家小川一真氏に依頼して北海道から九州まで、
全国各地で多くの鉄道写真を撮影した写真群のこと。蒸気機関車を中心に客車駅舎隧道橋梁等多岐にわたり、
当時の鉄道を知る貴重な資料として鉄道博物館に所蔵されています。



こちらも、是非ご一読いただきたいのですが・・・。
最初から高価な写真集を買えとは申しません。というのもこの本は
基本的にどの図書館でも基本奥のほうに置いてあるはずです。無ければ取り寄せも出来ると思います。
図書館で、とりあえず借りて読みましょう
そして、もし気に入ったならば購入の検討をお勧めします。


●中級者編

どっぷり漬かってしまった皆さんには、この書籍をお勧めします。

 『機関車の系譜図 1~4』 交友社・現在入手困難


現在入手困難だということを踏まえて、あえてこの本を紹介したいと思います。。

機関車のメーカー別に、形態的特徴等を押さえ、 蒸気機関車の機関車の系譜わかりやすく、
詳細に記したで、この4冊日本の蒸気機関車の全容を網羅できます 
よくwikiなどの機関車のページの下の「参考文献」にあるアノ本です。
 12巻が外国船来機関車、3巻は日本製の機関車で、
4巻は大正期~昭和にかけての近世・近代機の制式機が中心、という構成

深い考察、味のある独特の文章、素晴らしく貴重な写真の数々・・・。
を取っても素晴らしい本です。蒸気機関車趣味の教典ともいうべき本です。

現在入手困難ですので、図書館などで取り寄せて是非読んでみてください。
圧倒的な内容に心躍ること間違いないでしょう

このページで復刊リクエストを募ってますので、よろしくお願いいたします。


 ●上級者向け

 実は私も少ししか持っていないのです(笑)私はまだまだ初心者ですから。。。

  
機関車史研究会 金田茂裕氏近藤一郎の本 詳しくコチラ

オークションにて引継ぎ者が定価販売中 コチラ




 日本の蒸気機関車史の研究第一人者であった金田茂裕氏と、それを引き継ぐ近藤一郎さん達の本です。
いわば同人誌ですが、その中身は濃すぎて私でも理解できない事がいくつかあります。。
私は最近これらの本を購入しだしたばかりで、写真のナスミスウィルソンと
ボールドウィンしか持っていませんし、読んだことが無いのです。。。

とりあえず濃い。濃すぎる本。

これらの本は、お気に入りの機関車が出てきた末期(笑)の人が買うべきでしょう。
国会図書館にも多分無いんじゃないかなと。。


 古典機を全体として把握するなら「形式別・国鉄の蒸気機関車」シリーズが、

モデラーには正背面図入り1/80図面集がオススメだそうです。




どの本も値段が高めだったりしますが、たいていはお近くの図書館で読めるものばかりです。
図書館で本を借りるのにお金は要りませんw(図書館同士で取り寄せることも勿論可能です。)
是非、ご一読いただき、より深く、古典機の魅力を理解していただけたらな、と思います。  










※ @old_locomotive で毎日古典機を1両ずつ紹介します。
      BOTで自動更新ですので質問その他は @milke_Brooks (SKE48なども呟く本アカウント) 
      もしくはコメント欄までお願いします。@old_locomotiveに返信されても多分返しません返せません。
※ 著作権には一応配慮しておりますが(旧著作権法50年超過写真のみ掲載) 
   もし何か意見・抗議等ございましたらこちらも @milke_Brooks 宛にメッセージください。
























うん。文章下手だな自分(笑)