2013年2月12日火曜日

形式1400/1440








今日の古典機 2012/02/12  形式1400/1440 







「姉妹機・兄弟機・ライバル機シリーズ」と題して、ある車種とある車種を比較しながら、
古典機の深い世界を知っていただこう、という企画の第2回目。

形式1440と、その改良型として製造された形式1400について紹介していきたいと思います。

1890年(明治23年)、九州鉄道が導入した独クラウス(Krauss)社製の0-6-0(C)形の*サイド・ウェルタンク機関車。のちに阪鶴鉄道なども同型機を導入しています。
九州鉄道に27輌、阪鶴鉄道に2輌導入され、いずれの会社でも形式10とともに主力機として活躍しました。
 
*サイドの水タンク以外に台枠内にもボトムタンクなどと呼ばれることもあります。ドイツ型に多く、その後の日本のメーカーも多数模倣しました。

  まだバッファー装備の九州鉄道時代。タンクの短い1400形です。(I.Wコレクション

パッと見、昨日紹介した形式10をそのまんまCタンクにしたような形状であることが判ると思います。
そうなんです。動輪数こそ異なりますが、外見のみならず構造・軸重・取扱がほとんど同一で、ただ性能的には牽引力が違う、というもの。

クラウス社が決めた規格に、発注先の事情や要望によって少しだけ仕様を変更するこの製造法は、
今でこそ当たり前になりつつありますが、当時は発注書をもとに一から設計するのが当たり前の時代、
画期的かつ効率的な、まさしくドイツ流の製造方法と言えるでしょう。

  前期形の1440形と後期形の1400形はサイドタンクの長さに差異があります。
後に1440形となる、九州鉄道の初期の8両は、サイドタンクの長さが短く
1400形となる九州鉄道の後期型14両はサイドタンクが長く、第1動輪中心までの長さとなっています。
 面倒くさいところですが、1440形に編入された阪鶴鉄道の2両はサイドタンクの短い前期型です。

 役所のミスでしょうか。わかりづらいですね。

当機関車も形式10と同じく、大変使い勝手の良い機関車として、1輌を除く27が民間に譲渡され、
鹿島参宮鉄道(のちの鹿島鉄道)に残った1412が、栃木県おもちゃのまちのトミーテック本社事務所内に保存されています。

 「ミュンヘンで誕生して以来、一生を九州に仕えた<制服の処女>」 産業セメント1440号 (西尾克三郎氏撮影)



 ひとことコメント: まさに「兄弟機」と呼ぶにふさわしい2つの機関車を紹介しました。
「機関車の系譜図」内の臼井茂信さんの評から言葉を引用させてください。
 
「<クラウス>に限らないが一般にドイツ製機関車のデザインはアメリカ製機関車のように粗野で無鉄砲さもないかわりに、イギリス製のように気取った優美さもない。ただガッチリした融通のきかない堅実なものが多く、理論と実験に重きを置き、新奇なことを好んで採用した。しかも各部の設計は自信に満ち、材料の吟味もさることながら、必要以上に部材を厚くしたり太くしたりすることはなく、一見甚だ弱々しいが芯はじつに強いというのが特徴である。その典型的な製品が<クラウス>であり10/1440の系列で代表される。」 



日本人とドイツ人は良く似てると言われます。真面目で勤勉であると。

そういった設計理念やフォルム・いったものが日本人にはとても馴染み深く共有できる部分であり、

この機関車が愛されてきた深層心理である気がします。 

保存車もありますので、是非おもちゃのまちへ訪れてみてはいかがでしょうか?
 

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