2013年2月5日火曜日

5000(2号機関車)


 




今日の古典機 2012/02/05  形式5000 






1872年(明治5年)、新橋~横浜間の鉄道開業。
明治の文明開化の始まりとなった出来事に多くの人は素晴らしい未来を夢見たことでしょう。
今回は創業時10両の中から「2号機関車」とも呼ばれる個性的な機関車を紹介します。

2号機関車こと形式5000は10両のうちただ一形式、2両のみのテンダー機関車。
一説には京浜間開業日のお召し列車牽引に当てられたと言われていますが、
実際に使用されたのは2年後1874年(明治7年)、阪神間の開業のために使用されたため、
京浜側でなく直接神戸側に陸揚げされたのではないか、と言われています。

 ※番号の系譜については少々ややこしく、京浜用とは別体系でA, Bと名付けられました。
その後、京浜用と連番となる11, 12と改番されましたが、1876年(明治9年)には、京浜用の機関車を奇数に、西部(阪神間)の機関車を偶数とする改番が実施され、114に、122に改められました。 
1894年(明治27年)にはO形に、1898年(明治31年)の鉄道作業局の形式分類ではD1形に類別されました。

0-4-2、B1の車軸配置は日本鉄道史においてもこの機関車のみとなっており、大変珍しいものですが、
イギリスを始めとする欧州諸国ではごく普通に見られた軸配置だそうです。

(米国ではあまり見られない軸配置のためモーガル・フォーニー等アメリカ式車軸配置の名称はありません) 
 
ただ先輪が無い為動輪タイヤの磨耗が激しく、1878年9月及び1879年6月には早くもタイヤの交換を行っているという記録が残ってます。



原形の貴重な写真。メーカーの竣工写真です。



東海道線の全通までは一貫して京阪神地区で使用され、晩年は、北陸線の今庄 - 富山間や中央線の名古屋 - 多治見間、沼津で入換用などで使用されました。
5000は廃車後、保存のために大井工場(現・東京総合車両センター)で保管してあったものの、保存状態が悪く第2次大戦中に金属供給のため解体されてしまったそうです。



ひとことコメント:「2号機関車」と呼ばれる機関車ですが、保存車が無く知名度が低いのが残念なところ。とっても愛嬌のある可愛らしいデザインが素晴らしいですよね!
両しかない形式なのに改造で2両ともキャブの形状が違うのが面白いところ。

模型にしたくなるような、いや模型のような小型テンダーロコ。
Nゲージにも16番にもとてもレイアウトに好適だと思うんですが。。
どこか製品化してくれませんかねぇ。。。








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2013年2月3日日曜日

2800






今日の古典機 2012/02/03  形式2800 







奈良鉄道が1897年(明治30)と1899年(明治32)に導入した、古典機の中では有名な機関車です。
何が有名か、というとこの機関車、スイス製なのです!
わが国に輸入された機関車はアメリカ製・イギリス製・ドイツ製がほとんどで、スイス製の機関車は本形式7両と、
九州鉄道が発注した形式1500、佐世保鉄道のケ215形などわずか4形式16両しかありません。 

 
メーカーはSwiss Locomotive and Machine Worksで日本では「スイスロコ」や略称そのまま「S.L.M」、

所在地名(Winterthur)から「ヴィンタートゥール」とも「ウインターツール」とも呼ばれています。

やがて奈良鉄道は関西鉄道に吸収され、この機関車は奈良の地にふさわしい「三笠」の名称が与えられました。
また、公式ではありませんが「スイッツル」という愛称もあったそうです。
国有化後は福知山・姫路・亀山などに分散していましたが大正時代高知線開業に合わせて全車四国へ渡り生涯を終えました。

この機関車は輸入国・メーカーも去ることながら、動輪軸の車軸配置 (ウィキペディアに飛びます)も注目ポイントです。
2-6-0のモーガルタンク機というのは意外なほど少なく、
九州鉄道の形式2820(Brooks製)、阪鶴鉄道の形式2850(Pittsburgh製、現在は東京都東品川公園に保存
があるのみとなっています。 本当に意外ですよね。

スイス製機関車の特徴をあえて挙げるとしたら(4形式しかありませんがw)
ドイツ流の機能性重視なデザインでありながら、さらに洗練されたデザインであっさりと静かにまとめている印象で、
また前面煙室扉の押さえ(クリートと呼びます)やヒンジが独特の形状をしているところでしょうか。

スイス機関車といえば形式2800。これはテストに出ますよ!






ひとことコメント:   機関車研究の教典である「機関車の系譜図(交友社)」の臼井茂信さんのコメントから抜粋すると
「整理しすぎた冷調な印象は否定できない」とのこと。確かにあっさりし過ぎている外見は、好みの分かれるところです。
ただ逆にこのスタイリッシュな外見は一部のコアなマニアの心をわしづかみ、TMSなどでモデル化された例も多いです。
気品高いイギリス型とも違う、荒々しく力強いアメリカ型とも違う、機能重視なドイツ型とも違った
スイス型の魅力を味わって欲しいなと思います。










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2013年2月2日土曜日

阪堺鉄道<浪花>




 (画像はサブロクに改軌後の南海鉄道時代)
今日の古典機 2012/02/02  阪堺鉄道<浪花>




英国型、アメリカ型ときたらドイツ型しかないでしょう。ドイツ型といえばコッペルやクラウスが有名ですが、
このメーカーも歴史に残る素晴らしい機関車を多数生み出したメーカーです。覚えずらいかもしれませんが。。
ホーヘンツォレルン(HOHENZOLLERN) 社が1883・93年に導入した2フィート9インチ(838mm)用のBタンク。
路面軌道用の機関車のため、走行部はスカートで覆われ、シリンダーが内側式。
整備は大変だったのではないかと思われます。(弁装置はジョイ式)
因みに阪堺鉄道では機関車を名称で識別しており「浪花(なにわ)」「住江(すみのえ)」「吾妻(あずま)」「大江」
と名づけられていたそうです。
阪堺鉄道が南海鉄道に事業譲渡され路線改軌されるにあたって、改軌(1063mmに)と動輪径を大きくする改造が行われました。
南海鉄道で活躍後は八幡製鉄所に譲渡されましたが、八幡製鉄所名物?の魔改造工場で、醜い悲惨な外見に改造されて生涯を終えました。


838mm軌間でまだ原型を保っているときの画像です。キャブ下ステップの数にも注目。

ドイツ形の機能美も何もかもが失せてしまった八幡製鉄所時代の末期。
ひとことコメント:   ドイツ型を探そうと思ったときに自分の中で浮かんだのがこの機関車でした。
国鉄系統とは違うごく小さい地方私鉄用の機関車ですが、大変奇抜な形態で好みが分かれるのではないかと思います。
最近、16番で模型も発売されましたし知名度は高い機関車なのかな、と思います。



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8150 (後期形)



今日の古典機 2012/02/01  形式8150 



鉄道作業局が1890年(明治15)に発注した、米国ボールドウィン(Baldwin)製造の機関車。
従来イギリス製機関車を使用してきた鉄道作業局としては初めてとなる米国製です。
この機関車を契機に本州にも続々と米国製機関車が導入され始めます。


1890年・1893年と2回にわたり輸入されたため前期と後期で形態が異なり、
この写真はその中でも後期形に分類される形で、前期形とはキャブの材質(前期形は木造)、
煙突形状(後期形はキャップ付に)、そして前期形だけハンドレール(ボイラー側面手すり)が
湾曲し、跳ね上がったような形状をしています。

当時としては最強の機関車で、御殿場越えや信越線などの勾配線区に投入されましたが、
かなり早い時期に全機、北海道に送られたそうです。





ひとことコメント:   いかにも「アメリカン」な形態をしている好ましいアメリカンロコです。
カウキャッチャーやゴツゴツのリベットなどまるで西部劇に出てきそうな機関車ですね。
形態からして「力がありそう」なたくましい機関車。
英国製の機関車とは違う魅力がありますね!大好きです。






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2013年2月1日金曜日

7850




今日の古典機 2012/02/01    形式7850 



関西鉄道が1898年(明治23)に発注した、英国ダブス(Dubs)製造の機関車。
関西鉄道では形式ごとに名称がつけられますがこの形式は「電光(いなずま)」。
勾配用で、加太越え(かぶとごえ いまの関西本線 加太~拓殖間)で使用されました。
最初期は紅色で塗られていたそうです。

テンダーとタンクを持った「タンクテンダー」と呼ばれる形はいくつかありますが、
テンダーに付けられた、キャブと一体化した雨よけの妻板は他の形式にはないこの機関車だけの特徴です。
海外ではこの様式を「トロピカルスタイル」と呼ぶそうです。
晩年は神戸港で活躍しましたが、特徴である妻板部分は外されていたそうです。
日本には向いていなかったのですかね?



 ひとことコメント:   この特異なスタイルは古典機の中では有名ですね!
模型化もよくされる形式で、TMSなどでこの機関車を見てとても興奮した覚えがあります。
ところでなんでこのスタイルは普及しなかったのでしょうね?寒地などには便利そうですが。。。



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5230





今日の古典機 2012/02/01    形式5230 

1870年英国ダブス(Dubs)製。同系機に英国キットソン(kitson)製の形式5130*があり、テンダーなどを除きほとんど変わりません。
形式5230は官営鉄道が1ダース発注したものの密接な関係にあった日本鉄道に振り分けられ活躍しました。
晩年は品川や錦糸町などで入換機として活躍、廃車は1924年(大正13)でした。

*形式5130 明治期に流行した4-4-0(動輪の軸配置)の幕開けとなる形式。
東日本各地で活躍後、全機越後鉄道に引き取られ昭和初頭まで活躍しました。

ひとことコメント 
英国よんよんれいの美しい機関車です。5130に比べて影が薄い形式ですが、
この写真(岩崎・渡邊コレクションより)が気に入ってしまい採用しました。




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